古着のちからを借りよう。
服は、ただのモノではなく、一着一着にそれぞれの物語が詰まっています。
古着においては、それがさらに奥行きが深まります。
人がそうであるように、時と経験を経て「熟していくもの」です。
今も昔も、古着や古いものを愛する人々に愛され、大切にされながら、
ともに新しい旅へと漕ぎ出す縁との出会いを待ち続けています。
新品の服がダメなわけではありません。
ただ、次々と作られては消費される今のファッションの在り方には、違和感を覚えることはあります。
古着屋さんに行くと、さまざまな時代や地域、テイスト、ジャンルの服がごちゃ混ぜに並んでいます。
“ごちゃ混ぜ”であるからこその思いがけない出逢いがそこにはあります。
その思いがけなさこそが、「私はこういうものは似合わない」「私の似合う服はこういうもの」といった過去からの価値観を超えて、自分の中に眠っていた本当にあなたらしい感性を呼び覚ますちからになります。
また、価格帯も幅広く、予算内でワクワクする体験ができるのも大きな魅力の一つです。
こうして古着の持つ歴史や個性からパワーをもらうということをこのプログラムの大切な要素としています。
なのですが・・・
さらに非常に大切にしている哲学があります。
それは、「あなたとの出会い」がその服に何をもたらすか、ということ。
服の持つさまざまな価値を自分のものとするだけでなく、ちからを借りる、というだけでもない、
「服に意味や価値を与えるのはあなた」だということ。
この視点が、このプログラムで最も大切な哲学といえます。
選び取った服に自分の感覚と意思を重ねることで、
彼らは新しい意味を持ち、唯一無二の存在として蘇ります。
もし古着屋に並び、一旦「誰でもない存在」になっていたとしても、
あなたに見つけられ、身に纏われることによって、その表情や雰囲気は変化していきます。
それを起こしているのは選び、手に入れた、あなたであるということ。
そうして、「私にはちからがある」という感覚を体感ととも思いだしていくのです。
“ごちゃ混ぜ”の古着の世界へといっしょに出かけましょう。
そこで、ふと惹かれる服に出会うことは、この旅の大いなる一歩です。